「生はちみつ」というコトバをときどき目にすることがあります。どういう意味で使われているのかが気になったので調べてみました。
「生はちみつ」というコトバは、加熱していない蜂蜜をさして用いられることが多いようです。加熱していない生ハチミツはただ甘いだけでなく、カラダに良いいろいろな成分を含んでいるということを知りました。
加熱しなければ、はちみつの中には、大腸まで届いてビフィズス菌を増やしてくれる有機酸、 ビタミン・ミネラル、 酵素が生きています。
本来、はちみつはこんなふうに作られます。最初にミツバチさんが巣に蜜を持ち帰るとき、含まれる水分は約50~60%。さらさらです。次に、ミツバチさんはぶんぶんと羽根で風を送り、蜜の水分が19%になるまで、蜜を濃縮させてゆきます。この間に、ミツバチから分泌された酵素が蜜と混ざり、ハチミツとして熟成するんですね。
しかし、スーパーなどで販売されているはちみつの業者の中には、生産効率をアップさせるため、ミツバチさんが巣に持ち帰ったばかりのさらさらのハチミツを採り、高温で過熱して水分を飛ばす、という作業を行う業者もあります。外国からドラム缶など大きな容器で送られたものを日本で小分けして瓶詰する場合には、さらにその瓶詰時にも加熱するそうです。こうして、ガンガン加熱してしまうと、はちみつの風味や、ビタミンやミネラル、酵素などの栄養成分は損なわれてしまいます。
せっかくのはちみつに、これはちょっと残念な気もしますね。
冬になると、家の中でもはちみつはじゃりじゃりに結晶します。もし貴重な生はちみつを買った後、家で結晶してしまったらなったらどうしたらいいのでしょう。
調べてみたら、低い温度で温めればOKということが書いてありました。
「45度くらいから成分が変化し、65度で壊れてしまう」という説、
「50度以上から蜜蜂の酵素が死滅し60度以上の高温で栄養素などにも影響がある」という説
などがあります。
「ひとさじのはちみつ」の本(p.64)によると、湯煎をするときは、お鍋のお湯の温度が60℃を超えないようにすると良いようです。
でも、せっかく、手間を惜しまず、自然のサイクルに合わせて、まったくの非加熱で出荷している生のはちみつは、結晶したまま味わうこともよいのかなと思います。
《その後》
生はちみつについて学んで、ちょっと感激したわたし。
スーパーマーケットと輸入食品店とで、生はちみつなるものを探してみたら
どれが生はちみつで、どれが加熱はちみつなのか、わかりませんでした。
書いてないんですね。
へー。そうなんだ。そういうものなんだ。へー。(へー。のあいだに、いろいろ考え中。まだ言葉にならない。)